予定通り4月から大学院入学となり
学生証を受け取ったその足で休学願いの手続きを進めてきました
入学金は既に払ったので
あとは4月分の学費を払って
休学中の某国立大学大学院の院生であるという肩書きを手に入れる予定です
高いです
さて、COVID-19についてです
いろいろな人がいろいろな意見を言っていて
明らかにおかしな対策、発言をしている人たちもいれば
周囲から批判ばかりだけど実は効果的な対応をしている組織もあり
僕なりに思うところは多々あるのですが
今回はそのうちの一つ
ECMOについてです
いわゆる人工肺てやつです
僕は
「ECMOを回さないと助からない」
という症例は
「もはや助からない」
としていいんじゃないですか
という意見です
ECMOって簡単に言えば
血管内に管を入れて、そこから血を抜いて、ダメになった肺の機能(ガス交換)の代わりを機械で行う
ということです
血液透析は機械が腎臓の代わりをするけど
ECMOはその肺バージョンというイメージ
ただ、血液透析は基本的に間欠的(週に2-3回とか)でいいけど
肺の代わりはそういうわけにはいかないので
24時間ずっとECMOに頼りっぱなしになります
自分の肺が十分に機能するまで回復したら
晴れてECMOを離脱できます
で、ECMO使用中の問題点として
バイタルサインや回路流量などの監視が必要であり、人員の確保が必要=他の患者への対応が不十分になる可能性がある
血管内にデバイスを入れる必要がある=感染のリスクがある
回路が回るように凝固能調整が必要=塞栓や出血のリスクがある
そもそもかなり特殊な治療法であり、習熟していない医療者が多い
ECMOに乗せて小康状態を保ってしまうと、その後離脱できる可能性が極めて低かったとしても、途中で止めることが困難
などなど、考えないといけない事情が多すぎます
正直、ECMOが必要なほど肺がやられている症例は
そもそもの全身状態が悪いことが多く
無事に回復できることは多くないと思われます
簡単に言えば
生きてるのか死んでるのかわからない状態で
ただひたすら多くの人員と時間を割く必要が発生し
回復する可能性も低い
という治療です
人工呼吸器を増産するのは構わないと思いますが
ECMOをいろんな施設に配備するのはやめたほうがいいだろうなと思います
安易なECMO導入は医療崩壊を招くだけでしょう
まあ病院や患者の事情にもよるのでなんとも言えんところはあるし
絶対に使うべきではない、というわけではないですが
適応症例は相当絞らないと
医療者側が自ら自分の首を絞めることになるでしょうね
終わりです