現在行われている医療のかなりの部分は
機械やAIで代替されるようになるでしょう
診断はもちろんのこと
手術やカテーテル治療、内視鏡治療なども、そう遠くない未来に自動化されていくと予想されます
人間がやるよりも正確に治療が行えるようになるでしょう
そんな中で人間が続けなきゃいけない医療ってなんでしょうか
結局のところ
「この人じゃないと!」みたいなキャラクターというか
「わしはこの人に治療をしてもらいたいねん!」と思われるような
そういう患者(家族)ー主治医関係を築ける医者が残っていき
そうでない医者は遠からず淘汰される、というか
しょーもない仕事しか残らないでしょう
日本中、下手したら世界中どこであっても
ある程度スタンダードな治療を受けられるよう
ガイドラインというものが示されているのですが
それはある意味医者の立場を守るためのものであって
本当に患者の受けたい、受けるべき治療かどうかは別問題です
「治療Aが優れているとデータ的に有意差があり、当院の科内でも相談の上決めました。あなたの治療はAでいきます。」
というのが普通ですが
「一般的には治療法はAです。しかし、ガイドラインには反しますが、僕はあなたにとってはBがベストだと思います。」
と言われた場合
なんとなく後者の方が、印象よくないですか?
別に
ガイドラインなんて無視した方がいい
というわけではないのですが
ガイドラインは参考にしつつ、個別の治療を適応する
てのが大事だと思うのです
その辺のサジ加減や表現方法はかなり難しいところで
いわゆる人間力てのが問われると思うのですが
若い世代がトレーニングすべきはここなんじゃないかと考えています
サイエンスに偏りすぎていたところが
今度はアートの世界で評価されるというか
しかしこの人間力をつけるためにはどういったトレーニングが必要なのか
そもそも持って生まれたものでありトレーニングはあまり意味ないのか
よくわかりません
ただ、現在日本にいる多くの臨床医に欠けているものだと思っています
老若男女問わずです
結局臨床経験を積むしかないのならば
現在バッターボックスに立てていない若いドクターや医学生は
医者としてどう生き残っていくべきなのでしょうか
自分の打順になる頃には
求められる技術はバッターではなくエンターテイナーに変わっているというのに
おとなしく素振りでもしとけというのでしょうか
未来を、というかこれから来る現実をきちんと予測して
適切なトレーニングをしとかんといかんですね
終わります